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重合実験
より良い製品を提供するため、重合実験を行いました。

実験方法

熱膨張、収縮を考慮し、適切な石膏模型で作業。
重合システム 使用石膏 膨張率
Ivocup Gypstone 0.5%
COSMOS Newstone DFL 0.08%
アクアマラソン New FUJI ROCK 0.08%
流し込み New FUJI ROCK 0.08%

結果

すべてのケースにおいて、粘膜面、研磨面共に変形、収縮は見られませんでした。

各種重合システムの特徴

《IVOCUP SYSTEM》

〈特徴と利点〉

  • 重合時に起こるレジン収縮を連続的に、約3トンの圧力で加圧補充するため、高い適合性があります。
  • 匂いがつきにくく、変色のしにくい材料です。
  • 超微細ポリマーなので、モノマーとの比率が高い高品質なレジン床です。

〈適応症例〉

  • BPSデンチャー
  • 自費デンチャー

《COSMOS SYSTEM》

〈特徴と利点〉

  • 埋没後、開輪しないので、クラスプ、人工歯の位置が狂いにくく、調整が少なくなるので、チェアタイムが短縮できます。
    また、それにより高い適合が得られます。
  • 作業の大半が機械化しているので、新人でもベテランでも品質は一定に保てます。

〈適応症例〉

  • ノンクラスプデンチャー
  • スルフォン床義歯
  • エステショット、アクリショット
  • 金属床義歯
  • 保険義歯

《アクアマラソン》

〈特徴と利点〉

  • 低温長時間重合なので、重合による熱膨張、重合後の応力緩和による変形が少なく、高い適合性が得られます。
  • 残留モノマーも従来法に比べ少ないです。
  • ㈱デントロケミカル様の依頼により、開発段階での重合実験を当社で行いました。

〈適応症例〉

  • 金属床義歯
  • 全部床義歯
  • 保険義歯

《流し込み重合法》

〈特徴と利点〉

  • 重合時に熱収縮がないので高適合です。
  • 当社では、ヘレウスクルツァー社のパラエクスプレスを使用しています。
  • 体にやさしい素材のみを使用した、生体親和性の高い材料です。
  • 第三級アミンを含有しない特殊な重合触媒方式のため、残留モノマーを低く押さえ、色調安定性に優れます。

〈適応症例〉

  • アタッチメント義歯
  • 金属床義歯
  • 保険義歯

感想

重合で高い適合を得るには、重合システムもさることながら、まずは材料の性質をよく理解することが重要だと分かりました。
膨張・収縮・剥離をコントロールすることで一般的に適合が良くないといわれている重合システムでも高い適合を得ることができます。
特に、石膏に関しては混水比を守ることはもちろんですが、保管時の品質管理も徹底する必要があります。
当社ではこれまでの研究を基に、独自で製作したマニュアルに沿って作業を行うため、常に安定した高適合を得ることができます。

今回の実験を通じて、重合に関わらず材料や仕組みをよく理解することがより良い技工物を完成させる近道になると思いました。

桑名 勇至 

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